2011年2月アーカイブ

「そーなんですか・・・」と、くまうし。

「じいさん!いい加減にしないか」と、シリウスが言います。

「何を言う。この際、全部話した方がいいじゃろう。みんなも聞きたいじゃろうが」と、言い

再び話しを続けてくれました。

「シリウスにとってアダーラは、いつしかかけがえのない存在になっていたんじゃぁ。

そうなるとあのトンネルが気になって仕方がない。

なぜなら、それはいつアダーラを迎えに来るか分からん奴を運んで来るかもしれない

危険なものに変っていた。

そうなるとシリウスは、いても立っていられず

とうとう妖精のトンネルを壊してしまったのさ。だれもコチラに来られんようにな!

「そして、長い月日が経ち

壊れたトンネルの代わりにお前さんたちが危険な旅をして

ここまでやって来たわけだ。」と、いきさつを話してくれました。

そして、ビックヘッドの長老がシリウスを見て

「シリウス!そうじゃったな。」とシリウスに尋ねると

シリウスは、「もう、覚えておらん。だが、アルタイルとの約束は守ろう」と、言ってくれたのでした。


 「それで、どうなったんです」と、くまうしがビックヘッドの長老に尋ねると

長老は、続けて話してくれました。

「アダーラがこの森に来てしばらくは、シリウスもめんどうがってな。

それなりに奴も若かったからな。

それに、奴にも使命みたいにものもあったしな。

いきなり親にの様なものにされてもとまどうばかりで、最初は面倒がっていたよ。」

「でもな、シリウスの行く跡、行く跡、アダーラがどこへでもついてまわる。

それが、そのうちそれが当たり前になっていってな2匹は、いつもいっしょだった。

はたから見ると親子にみえたよ。

そのうちシリウスもアダーを受け入れるようになって、あれは本当の親子に見えたよ」と

ビックヘッドは、懐かしそうに話してくれました。

トンネル(3)

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「まずは、どうしてトンネルがここにあったかじゃ!」と、ビックヘッドの長老は話しを切り出したのです。

「あのトンネルは、元々妖精たちが行き来をする為に使っていたトンネルさぁ。

妖精の花道と言った小道でな、どんな所へもいけたんじゃ。

そしてな、あの頃の森は豊かで仲間もいっぱいいたんじゃ!」と、楽しそうにビックヘッドの長老は

語ってくれました。

「それがな、いい時代は長くは続かなかった。

いつの時代もいい時もあれば、悪い時もある。あれは、そんな時じゃった。

いつの頃から人間の住む世界に不穏な空気が流れ、独りの独裁者と共に悪魔の時代がやったきたんじゃぁ。」

「人間の世界が荒れ始めると、わしらが住む世界の森も枯れ始めどんどん小さくなっていったんじゃ。

当然妖精の世界も壊れはじめ、妖精たちは次々に死んでいった。」

「この世界と人間が住む世界は、鏡の様につながっていて不幸な出来事がおきれば、たちまちお互いの世界に

反映されてしまう。危うい関係なんじゃ。」

「一端、悪い事が起きると歯止めがきない。人間の世界に戦争と言う悪魔がはびこり増殖を始めると

そこに住んでいた動物たちも犠牲なる。

そして標的にされたのがオオカミたちじゃった。彼らの毛皮は、暖かく冬の進軍には必需品となり

乱獲がはじまり、それに輪をかける様に流行病流行してオオカミたちは激減し

その後、オオカミたちは絶滅したと聞いている。

ひどい時代じゃった。

奴がトンネルを使ってこの森へ来たのは、そんな暗黒の時代じゃったな。

つまり、アダーラの親父さまミルザムがここへ来たのはな

彼は、この森の長であるシリウスに自分の息子のアダーラの行く末を託したのさ。」

トンネル(2)

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「トッ、トンネルあったんですかぁー!」と、

くまうしは思わず叫んでしまいまた。

そして、「どうして、壊したりしたんです。」と、聞いたのでした。

「それは、そうさのーっ・・・。どこから話すかのー・・・」と、ビックヘッドのじい様は考えていましたが

やがてゆっくりと話し始めました。

トンネル

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212.jpg「エーッ!」

「この森と、珍獣の森がつながってたって本当ですか。」と、ビックリ。

思わずくまうしは、叫んでしまいました。

「その小僧が、首から下げているホイッスル。かつては、アダーラも首から下げていたのよ」とビックベンは、

驚く事を言いました。

「じゃぁ!昔は、この森とボクらが住んでいた森は、アレックが持っているバードホイッスルで

作るトンネルでつながっていたってこと・・・」と、尋ねるとビックベンは、

「シリウスが、あの笛を壊すまではなぁ」と、言ったのでした。

「それは、息子を返せと言うことか」と、シリウスが尋ねました。

ミルザムの亡霊は、首を立てにふり「そうだ!」と、言ったのでした。

「まさにこの時が来たのだな。アダーラを本当の息子の様に育てたきたが、やはりこうなるのだな・・・」

と、シリウスがぽつりとこぼした言葉は、どことなく寂しげでした。

「あんたも、彼を預かった時からこの日が来る事は、分かっていただろうに。

なにもこれが、今生の分かれでもあるまい。

また、昔の様に珍獣の森とここがつながれば、会いたい時にいつでも会えるではないかね」と、言ったのは

バイソンの長老、ビックヘッドでした。

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